院長コラム

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クリニックまわりの今昔

2019年12月27日

新歌舞伎座後の建て替えが終了し、12月から御堂筋のメイン通り沿いにホテルクラシックが開業しました。クリニックから徒歩3分位でしょうか。以前の歌舞伎座の雰囲気をのこしたミュージアム風のイベント会場兼ねた綺麗なホテルです。

新歌舞伎座が上本町に移動し、この地に舞台がなくなったのは少し残念です。以前は笑いあり、涙あり、人情ありの多くの舞台演劇が催されていたのでしょう。

クリニックを開業した当初は、歌舞伎座が取り壊された後に空き地になっていたので、高島屋やマルイといったいわゆる難波の中心広場が、クリニックの窓から眺めることができました。

しかし建て替えがすすむとともにその景色はなくなり、さらにメイン裏の裏通り感に磨きがかかりました。しかし、一方では少し控えめな風情も感じます。

クリニックの窓から一望できる千日前通、御堂筋、阪神高速道路で囲まれた区域(難波4丁目)は、座裏(ざうら)といわれています。昔の歌舞伎座の裏という意味です。

通な多くの飲み屋や飲食店がありますので、最近では飲食雑誌などでも紹介されています。看板では難波楽座とも案内されています。

裏手感があるこの地域は、わざわざ足を運んで店に来店する必要があるため、この地でやっていける店はどこでもやっていけるのだとか。

クリニックのある「ざうら」を中心とし、少し範囲を戎橋から道頓堀南まで広げた地域は、昔は難波新地といわれた色町だったそうです。

確かにクリニック近くにも色町のなごりか、出世、ふれあい、水子を供養のお地蔵さんもまつられています。そして今でもクリニックビル周りの外れにはラブホテルや風俗店が並んでいます。

江戸時代ではもう少し北の船場(心斎橋・本町)近辺の新町や堀江といった地域が色町として栄えていたのが、明治以降では難波新地へと移動していったようです。

新町の夕霧大夫は、時折舞台やドラマでも取り上げられるほど絶世美女の代表として有名ですね。

そして今では難波新地の度重なる火事や戦災のため、色町は飛田や松島などに移設されました。そのため、御堂筋を中心とした商業地として大規模に再開発されたのでしょう。当時の御堂筋は幅5m程度だったそうです。

色町を題材にした多くの好色シリーズの物語の作者である井原西鶴は元禄文化を代表する作家・俳人として教科書にでてくる位に有名です。

西鶴は大阪難波に生まれ、少し東の谷町にある生國魂神社神社(別名 難波大社)にて上方を舞台とした多く色町や町民のありさまを描いた作品を書き上げました。

生國魂神社は大阪の総鎮守であり、上方落語の発症の地、曽根崎心中の舞台になった場所です。この神社は個人的にもカテーテル治療と診療の無事安全を祈願して、年末に神主さんにお祓いしてもらったことが今までに何度かあります。

確かに大阪の色町を描いた物語は上方の古典落語にもけっこうありますね。先日、なんばグランド花月に落語を鑑賞にいきましたが、古典落語は笑いあり、涙ありでかなり楽しめますよ。

難波新地の角地にあたる法善寺も風情があります。法善寺横丁の風情ある雰囲気は最も大阪みなみらしいところとして多くの人が最初にあげるお気に入りの場所です。

クリニックは千日前通りに面していますが、昔は法善寺が千日寺といわれていたから名付けられたそうです。

大阪のみなみの背景とした町民の生活を描いた夫婦善哉は法善寺横丁にあるぜんざい屋から名前をとった物語です。今も横丁の中には夫婦善哉というぜんざい屋さんがありますね。

作者の織田作之助は井原西鶴の影響を強くうけてこの作品を書き上げました。作者自身の姉の話にももとづいているそうです。

夫婦善哉での蝶子と柳吉の二人のあり様を描いた昭和初期の物語は、何度も舞台やドラマで演じられ、さらには演歌で謳われたり、映画化もされています。「包丁1本、さらしに巻いて~」という昔ながらの歌のフレーズは多くの人が聞いたことがある有名な歌のフレーズですよね。

少し前にもNHKの連続ドラマで放映されていましたので老若男女問わず多くの人に親しみのある物語だと思います。

柳吉の度重なる難波新地での放蕩散財にも拘わらず蝶子はささえつづけました。今でゆうとダメンズということなのでしょうか。

他の地域では理解できないかもしれませんが、ダメでやんちゃな男にある意味憧れ、それに尽くすというのは昔ながらの大阪庶民の文化に根付いているような気もします。

夫婦善哉には、一つのぜんざいをあえて二つに分けることによってお得に見せる、一人ではなく夫婦二人で楽しむという大阪庶民の感覚があるようです。

難波の街は、江戸の昔より男女の色恋、人情、笑いを描き支え続けている街なのかもしれません。

ずらずらと徒然なるままに書いていると長くなってきました。

歳をとると身の回りの歴史についてはなぜか興味がでてきます。歴史を語りたくなるのはいつの時代もおやじの特性なのでしょうか。

今年のクリニックの診察は明日で最後ですが、年の瀬の忘年会でしょうか、みなみの街は忙しく、人々の活気があります。

年末のみなみの夜の御堂筋イルミネーションや法善寺横丁はライトに照らされ本当にきれいで風情があります。

大阪みなみは今も昔も時代ごとの特徴があれ、多くの人が集まる笑いと人情に満ち、活気にあふれた街であることは変わりないのでしょう。

 

 

 

 


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