院長コラム

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JAPAN WAY

2018年12月07日

日本開催のラグビーワールドカップ2019もいよいよ来年となり楽しみです。先日のテストマッチでも、負けはしましたがオールブラックスを相手に5トライと健闘しました。

ラグビーのことは興味のない方も多いかもしれません。少しわかりにくいと感じられるかもしれませんが、チームワークが大切な奥の深いスポーツとしていろいろ考えさせるところもあります。

私自身もラグビーの経験がありますので、ワールドカップについて感じていることを書きます。

現在日本は世界ランキング11位です。今でさえテストマッチでも健闘していますが、国際的なテストマッチではいつも敗退という弱小国として低迷していた時代が長い間続いていました。

今でも深夜にテレビ観戦した1995年に開催されたワールドカップの日本代表対オールブラックスの試合を思い出します。当時「パワーラグビー」を掲げて正面対決をいどみました。

しかしパワーの差は歴然です。

例えば当時のウィングのジョナ・ロムーは196㎝ 120㎏で、一方日本代表の同じポジションの吉田義人は170㎝、75㎏という体格差でした

主力を温存したオールブラックスに対して145対17の大差で敗退しました。まさに大人と子供の試合でした。なんとも言えない無力感とともに急にラグビーへの興味が薄らいでいったのも思い出します。

やはり多くの人の応援してもらうためには強いチームである必要があるのだと思います。

その後多くの迷走をへて、藁にもすがる思いで前回のワールドカップではエディー、ジョーンズヘッドコーチに日本のラグビー代表の命運を託しました。そして選手に嫌われることを恐れない卓越した指導力で指揮をとられました。

前回のワールドカップでは3勝をあげ、優勝候補の南アフリカにも歴史的勝利をおさめて世界に衝撃をあたえました。日本ラグビー界が長い間失っていた自信を取り戻した瞬間でした。それまでに日本はワールドカップですべて合わせても、たった1勝しかできなかったのですから。

その時にたまたま香港にいたのですが日本と南アフリカの試合が一日を通して何度も放映され、誇らしい気持ちになったことを思い出します。街の人から日本に対するお祝いと称賛の言葉もいただきました。

日本で想像する以上に世界はその結果に注目し、衝撃をうけたのだと思います。

試合を見ていない人でも五郎丸の独特なゴールキックのものまねは有名ですよね。

ラグビーは南半球の国が強く、ニュージーランドのオールブラックス、オーストラリアのワラビーズ、南アフリカのスプリングボックスの強さは別格です。

ラグビー発祥の地のイングランドでもなかなか勝てない列強に小さなアジアの日本が勝利したことは日本では考えられない位の衝撃でした。

それではなぜエディーJAPANが躍進できたのでしょうか?

おそらくさまざまな理由があるのだと思いますが、その中でも特筆すべきはエディーさんは「JAPAN WAY」というメッセージを提唱し、徹底的に実践されました。日本には日本のやり方があるということです。

就任時に日本人は体格が小さい、足がそれほど速くないなどの様々なnegativeなことがダメな理由に挙げられたそうです。しかし、日本人は、その代わり器用で持続力があり、いくらつらくてもやりきるタフな精神を持っているではないかと答えられました。

Negativeな裏には必ずpositiveなことが隠れており、日本人の特性を生かしたpositiveなことを意識し活用することがJAPAN WAYです。

その方針に基づき具体的な戦略がたてられました。いくら体が大きくなくても相手にボールが渡らないように工夫することはできます。

またそのためには選手同士のコミュニケーションが大切ということで、忙しい代表選手には珍しい長期の合宿も行いました。そして前回ワールドカップでの大躍進につながりました。

エディーさんは残念ながらワールドカップ後に日本を去られました。急な変化の強要や勝利への敢えての挑発的な言動は感情重視の日本人には受け入れがたかったのかもしれません。

個人的には残念ですが、そのDNAは引き継がれていると信じています。ワールドカップ2019ではエディーさんはイングランド代表の監督です。今回の大会で世界一に復権するのかも楽しみです。

JAPAN WAYはラグビーのみならずさまざまな商売や仕事、しいては人生においてもあてはまるような気がします。

おそらく人それぞれのWAYがあるのだと思います。自分を客観的に見つめることは難しいことですが、どこにpositiveなのか?negativeの裏に隠されたpositiveはどこに?ということを整理する意義は高いのだと感じます。

当クリニックは内科としてはめずらしく、不整脈の診療と治療を大きな柱としました。そんなに間口を狭くして誰が来るの?という意見もありましたが(今でも?)、これもなんばくろとびWAYなのでしょう。

そして病気の時にもnegativeな面だけを意識しすぎるのではなく、少し解釈を工夫することにより隠されたよい部分に気づくことは心を安定させ、しいては自信の回復につながるような気がします。


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