院長コラム
Column

一切悔いなし

2019年03月28日

プロ野球のイチロー選手が28年の現役を終え引退を決意されました。

日本では、本当にお疲れ様ということなのでしょうが、アメリカ流ではCongratulations!(おめでとう)という表現となるようです。新たなる始まりにおめでとうというところなのでしょう。

世界の第一線として活躍され、数々の日米プロ野球記録を打ち立てられました。

パワーに劣る日本人がどのように海外と競争していくべきなのかを身をもって証明してくれました。

そして自信を失っていた多くの日本人が、彼のプレー姿から日本人としての誇りと自信を取り戻しました。

私としては、イチロー選手は、常に自らを磨きつづけるサムライのようなイメージです。

いつも厳しく自らの心を諭し、道具を大切にし、地道なトレーニングをつづけ体を鍛え続けられました。

こと健康の面では、大きな故障もなく長い間活躍されました。体のメンテナンスを怠らないことも一流の証なのでしょう。

イチロー選手以外にも工藤公康選手、山本昌選手など、長期にわたり活躍しつづけたプロ野球選手がいますが、怪我無く長期的に活躍できることが、長生き時代における成功像なのだと思います。

引退のインタビューでいろいろ感慨深いことを話されています。個人的には、いつも期待されることの苦しさとそれから解放される嬉しさを話されたところが印象に残ります。

何よりも心の中の幸せや平穏が大切ということなのでしょう。

野球人生には一切の悔いはないとのことです。北斗の拳のラオウが、「わが生涯に一片の悔いなし」と天にのぼっていった姿と少し重ねてしまいます。

キャラクターは全く違いますが、常に技を磨き続けて頂上をめざしつづけた求道者というところは共通しているような気もします。

やることはすべてやったということなのでしょう。いつかいってみたいものですね。

北斗の拳では空の雲の形やその大きさから巨星が堕ちたことを知ったように、プレーしつづける姿やこぼれ落ちてくるコメントから多くの人がイチロー選手の偉大さを改めて気づかされました。

平成の初めにプロ野球にはじめされ、平成の終わりに合わせるように現役を引退されました。まさに平成の時代を駆け抜けるように活躍されたプロ野球人生でした。

これからも長い人生、新たなことでも多くの人に自信と勇気を与えつづけてくれるのでしょう。

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