院長コラム
Column
やってみなはれ しらんけど
2020年06月11日
♪関西電気保安協会(かんさーいでんきほーあんきょーかい)♪のCMは私の子供のころよりよくテレビでながれます。ほとんどの関西人は知っているCMですね。
その独特の関西イントネーションは耳につきます。以前、探偵ナイトスクープの企画でやっていましたが、ほとんどの関西人は関西電気保安協会を声に出してよんでくださいといわれると、CM調の関西イントネーションになるそうです。
関西人の心の中に深く刻まれているのでしょう。
最近のバージョンアップされたCM(https://www.youtube.com/watch?v=1hu0wUqBLWY)を見て、まさに関西らしいこてこての内容で少し笑ってしまいました。
関西全体というよりもより大阪風という感じもします。
ネタばれになってしまいますが、あらすじを簡単に書いておきます。
関西に転勤になったビジネスマンが、♪関西電気保安協会(かんさーいでんきほーあんきょーかい)♪のCDを渡され、それを聞いた翌日に目覚めると「なんでやねん」が口癖のこてこての関西人になってしまうというものです。
おかしいと思い医者に受診したところ、「急性の関西人」の診察結果で、最後にはおきまりの「しらんけど」。
関西嫌いの元彼女にはふられてしまいますが、おばちゃんからたくさんの飴ちゃんをもらって力を取り戻して、最終的には関西に理解のある新しい彼女とゴールインという内容です。
うちの妻も元は関西人ではないですが、今では「なんでやねん」と「しらんけど」が口癖です。結婚して四半世紀は大阪に住んでいるので診断名は「慢性の関西人」です。
コロナ禍から転勤が少し遅れたためか、当クリニックにも6月に入ってから関西へ転勤してきたとのことで受診される方もみられます。
このCMをみて関西人に馴染んでもらったらよさそうですね。
「しらんけど」と会話の最後につけるのは他の地域の人からみると無責任に感じるようですが、断言できない内容でも関西独特のサービス精神でとりあえず話してしまうのでしょう。多分そうちゃうか?という感じでしょうか。
日常の診療で「しらんけど」の乱発はかなり無責任に聞こえますね。
しかしながらこと新型コロナについてはこれからどうなっていくかはわからないことだらけで、みんなが試行錯誤の状態です。
患者さんからもコロナ太りが気になりますが外で運動してもいいですか?私の病状で街中にでていってもいいですか?などの質問もあります。
私にもわからないので「多分大丈夫ちゃいますか。しらんけど」と言いたくなる時もあります。
幸い関西では、コロナの感染は一旦の収束を得て、経済活動も再開されつつあります。
おそらくよほどのことでなければ、マスクをしながらでも普段通りに活動を始めてもいくしなかいのでしょう。
まずはやってみないと何も始まりません。だめなら引き返せばいいのでしょう。
関西の朝の情報番組の「すまたん」でも「♪やってみなはれ、しらんけど♪」という関西の応援曲が流れていますね。浪花のモーツァルトことキダタローさん作曲です(https://www.youtube.com/watch?v=rWsUTe_KB2w)。
いろいろ不安はありますが、まずは「まあやってみなはれ」「しらんけど」という関西風のノリでいいような気もしてきます。