院長コラム
Column

開院4周年です

2021年04月06日

今年の4月で開院4周年になります。あっという間ですね。ご来院いただいている患者さん、スタッフの協力もありなんとかやっていくことができました。感謝申し上げます。

たとえ小さなクリニックであっても、とても一人ではやっていくことができなかったことを改めて実感しています。

コロナ禍にもかかわらず当院に来ていただける患者さんはどんどんと減っているというわけではなさそうです。

しかし8割のクリニックにて患者さんの来院数が減っているそうです。特に小児科は壊滅的で、来院数が半数未満となり閉院を考えているクリニックもあるとのこと。

私の兄も小児科で開業しているのですが、このままの状態がつづけば閉院も考えないといけないかもとボソッといっていましたので切実のようです。

不必要な受診が減ってよかったのだという声も多いようですが、地域医療を維持するという視点も大切なように思います。

壊すのは簡単ですが、作り上げるのは大変です。

昨年から大阪市中央区の地区医師会の理事です。気がつくとなっていたという感じでしょうか。

医師会のことはマスコミからもよく非難されていますが、私の関与する限りでは見返りの少ないボランティア活動のようなものでしょうか。

期待されている業務は主には福利厚生関連の裏方ですが、なぜかホームページ(HP)・IT関連の担当ということにもなっています。

HPを通してコラムを紹介していることもあるため?、デジタル関連に強いと勘違いされたのかもしれません。私自身はどちらかというとアナログ派ですが。

理事会の必要資料は医師会内のHP内にアップロードし、それを個人のタブレットで閲覧するというペーパーレスの運営にもなりました。

コロナ禍を契機とし、Web上での理事会もなんとか運営することができるようになってきました。

もちろん皆さんの協力あっての運営ですが。

ITに詳しくない少々年配の先生方では、まずタブレットをWifiにつなげるにはどうするのかというレベルからのスタートでした。

日常の診察についても今後いろいろとIT化はすすんでいくのでしょう。取り入れて変わらざるをえないともいえそうです。

マイナンバーと保険証の情報をフェイスIDとリンクし、顔認識により業務を効率化する顔認証付きカードリーダーもオンライン診療とともに今後広まっていきそうな気配です。当院でも導入予定です。

医療データを管理していきたいという政府の思惑もあるのでしょう。

近々でもコロナワクチンの接種も、医療関係者ではそれぞれのスタッフが個人のLINEアプリを介して情報にアクセスしないといけないとのこと。

今でもガラ携帯を使用している人は大丈夫?と心配にはなりますが、現時点でも少なくとも医療人は個人でネットにアクセスすることが必須ということなのでしょう。

また、今後どのようにクリニックを運営していくということについては、コロナ禍においていろいろ考えさせられました。

まず、4月より診察曜日を、変更することにいたしました。木曜日を休診とし、その代りに火曜日の午前中を含め全日診察することといたしました。

今までの診察時間では、院外でのカテーテルによる治療業務(この一年でも300例程度の治療にあたりました)もあることから、いざ自分が病気になっても受診・治療する時間を確保することができない「医者の不養生」の状態がつづいていました。

他界した当時の父の年齢に近づくにつれ、健康維持の重要さはやはり感じてしまいます。

そして、診療内容を内科・循環器内科から循環器内科のみに変更しました。それに応じてHPの内容を変更し、お役所にも連絡しました。

循環器疾患やその予備軍である生活習慣病への専門クリニックをめざすという決心です。

入院施設のない小さなクリニックで循環器内科のみを標榜しているのは大阪でも当クリニックだけみたいです。

コロナ禍でビル診の待合室の少ない小さなクリニックで感染症の患者さんをみることに対する限界を感じたことも時期をはやめるきっかけにもなったように思います。

そして、専門外の病気をきっちり対応できていないことが、患者さんからの不満につながっていることに気づいていたこともあります。

まだまだ運営的には実力不足のクリニックです。今でも診察時間帯に暇で不安になる時もあります。

さらに受付の窓口がさらに狭くなるために来院いただける患者さんの数は減るのかもしれません。難波駅周辺は家賃も高いですし、経済的なことだけを考えると別の運営法もあるのでしょう。

しかし、忙しすぎて患者さんやスタッフの満足度が下がってしまっても困ります。

まずは決心して行動しないと目標には近づかないということなのだと思います。

幸い、難波の周辺には多くのクリニックや病院があり役割分担ということでよさそうです。

一方、住宅街や地方のクリニックでは、かかりつけ医として多くの疾患に対応する必要もあります。

思い返せば50年以上前に私が生誕した○○診療所の先生は、個人で内科・外科・整形外科・産婦人科・他、、、と10個位の診療科を標榜していましたが、それとは大違いですね。

それぞれの地域、時代にあった独自のクリニックの運営方法があってもいいのだと思っています。

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