院長コラム

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血圧の薬は飲まないほうがいいって?

2017年08月03日

 

血圧が高くなっても「血圧の薬は飲まないほうがいい」という記事は週刊誌でもたびたび取り上げられています。この手の記事が載るたびに患者さんが不安に思われ、説明に追われることが多くなります。降圧薬を出しているから悪い先生のように非難されることもあり少々つらい思いをすることもあります。

タイトルと内容は全く別というものもあるようですが、記事の見出しだけをみて降圧薬はすべて不要と信じる患者さんも多いのでかなりの不安と混乱を招いているのは事実です。もし本当に必要な患者さんに適切な治療しないでほったらかしにて、万一命を落とすことになったら、大きな問題が発生しますので、少々無責任だと思います。これは癌の治療でも同じことです。

確かに服薬不要と主張されている意見は、それを示唆する臨床試験や疫学のデータに基づいて話を組み立てられているようです。しかし、降圧薬が必要というデータも数多くあるのに都合のよいデータだけを取り上げて、その有用性を全体的に否定する論理はやはりバランスに欠けているように感じてしまいます。

高血圧の治療のガイドラインは大きな学会から報告されています。少ない患者さんを集めただけの臨床研究では偶然という可能性が高くなるため、まず信頼性の高い臨床のデータのみが選択され、その結果をもとにガイドラインが作成されています。ガイドラインでは、患者さんの背景を考慮し、必要に応じて降圧薬(もちろんまずはライフスタイルの改善が大切ですが)を使用して適切のレベルにするべきとされています。客観性という意味では、降圧薬は適切に服用したほうがいいというのに分があります。

しかし、ガイドラインに引用されている多くの試験では、都合の悪い患者さんを前もって除外している場合が多いという問題点はあります。日常の臨床現場では、服薬に対してのリスクが高く、副作用を示す患者さんがおられるということには注意する必要があります。

おそらく、高血圧の方の中には降圧薬の服薬にはかなり注意しないとトラブルの原因になる患者さんがおられるため、服薬不要という意見がでるのだと思います。

気づく範囲で注意点をいくつか挙げてみます。

まずご高齢の方が、強い降圧薬を服用して急に高い血圧を下げると認知症などの症状がでることがあります。おそらく頭の血流が急に低下するようなことはよくないのでしょう。その時は徐々に症状を確認しながら降圧していく必要がありそうです。

心臓の病気では、大動脈弁狭窄症という病気があります。いわゆる大動脈弁の動脈硬化で、血圧の高い状態をずっとほったらかしにすると大動脈の弁が痛んできて狭窄を起こし、血流障害を呈するいわゆるお年寄りの方に見られる病気です。そして狭心症や心筋梗塞などでも同様ですが、かかる心臓の血流障害を有している患者さんに急に血圧を下げるたり、過度のレベルへの降圧をすることはそれぞれの病態で血流の障害を増悪し副作用の原因となりえます。

高血圧の患者さんには、いろいろな病気をもった方がおられます。降圧薬の必要性や有効性は背景の病気によってかなり違いますし、年齢においてもその意義は変化していきます。まずは検査によりあらかじめ背景のリスクの評価・診断をしっかり行い、その上でそれぞれの病状に応じての注意払い、投薬への匙加減をしておくことが大切なのだと思っています。


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