院長コラム

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CAST研究

2017年08月10日

CASTといいましても報道のことではありません。不整脈を専門にしている先生なら誰でも知っているCASTという20年以上前に報告された多くの患者さんが参加された臨床研究の話です。

心筋梗塞を起こした後には、不整脈がよく出現します。心臓(心室)の筋肉が死んでしまうため、その部位やその近くの心臓の筋肉が電気的に安定しないために不整脈がでてくるからです。その不整脈の程度が重症であると突然死や心不全を増悪させる原因となるため、いかに治療するかととても大切なことです。

救急でも不整脈が原因で搬送される方が多く、心室性の不整脈の程度をしっかりの理解しスタッフでその情報を共有するため、多くの救急病院の処置室の壁にその重症度分類の表が貼られていたことを思い出します。

昔、心筋梗塞や心不全で重症の不整脈を合併している患者さんに対しては、いかにしたらその不整脈を減ったかどうかということを指標として、不整脈への薬物治療が行われていました。おそらく不整脈が減ったからよかったね、増えたから気をつけないと、などの会話が診察室ではよくされていたのだと思われます。

当時、不整脈を抑える効果が強いと考えられた不整脈の薬(Ic群のNaチャネル遮断薬)を使用し、不整脈をへらすことがどのくらい予後を改善させるのかということを検証する試験が行われました。それがCAST試験です。

もちろん薬を使う方がよいということを期待されていたのですが、実は蓋をあけてみると薬を使う方が、予後が悪いことが明らかになったのです。よかれと思って治療していたことが、仇となってしまいました。

よくよく考えてみると、この不整脈の薬は、投与の量が多くなるとそれ自体に重症の不整脈を起こす可能性がありました。また心臓のNaチャネルを遮断することは心臓の電気の伝導速度を低下させたり、心臓の収縮力自体を抑制させたりして、心不全を憎悪させる可能性も考えられます。

Naチャネルを遮断する抗不整脈薬は現在でもよく使われる薬ですが、心筋梗塞や心臓の機能が低下している方に対しては慎重に使用されるべきです。目の前に現れた異常な所見に対応するだけではなく、その奥にかくされた病態をしっかり評価・把握し治療にあたる必要があることを教えてくれる大切な試験なのだと思います。

 

 


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