院長コラム
Column

感染の波

2020年04月26日

新型コロナウイルス感染予防への緊急事態宣言がだされて、大阪みなみの街も閑散としています。クリニック下のなんばウォークの店もすべて閉店です。

クリニックの帰りも飲食街を通るのですが、多くの飲食店は閉店中です。

しかし、一部の開店営業している店の中では3蜜になっている場所はいまだありそうです。特に普段はいれないような人気店ではまだ人も多く注意が必要のような気もします。いわゆる3蜜パトロールですね。

パチンコも自粛が促されていますが、それでも無理をして営業をつづけている店もあるようです。背に腹はかえられないということなのでしょう。

しかし他の店が閉まっているから遠くからも人が集まって3蜜になってしまうことには注意が必要です。

いずれにしてももう少し他者や社会全体への配慮が必要なのだと思います。

コロナ自粛も長くなってきました。自粛疲れによる反動が少々心配になります。

少し前、自粛疲れのためか大阪みなみの若者の数が急に多くなった後から感染者の数が急に増えてきたという報道でした。

自粛開けのゴールデンウィーク明けあたりは注意が必要なのでしょう。経済活動の再開後も引き続く感染予防を意識し行動がお互いに大切です。

少し前の記事ではウイルスを抑え込むことにより感染は「終束」するという論調の記事もありましたが、原因不明の無症状や軽症の方の感染者が増えてきている今、ウイルスは閉じ込めておくことはできないのでしょう。

有効なワクチンができれば「終束」ですが、そうでなければ集団免疫といわれる6割程度の人が感染するというところまでつきあっていくという長期戦の様相です。

今後しばらくは感染の拡大の「終束」ではなく「収束」を目指すということことでしょう。

ウイルス感染する人の数が一度に増えて患者が溢れかえると医療崩壊につながります。その時に適切な治療が受けれない人が増えると致死率が高くなります。

一度に拡散してしまう感染の波をできるだけ大きくならないようにする意識を共有ことが大切ということです。

そして感染した人の数が増えてくると徐々に波の大きさが小さくなります。免疫を得た人が防波堤になるからです。海岸で例えると波を抑えるテトラポットの数がどんどん増えてきて波の高さを抑えるというイメージでしょうか。

このコラムの内容は小さなクリニックのHPだけの隔離された環境なので拡散することはなさそうですね。それはそれでいわれてみると単なる自己満足のようで少々寂しい気もしてきますが。

欧米の研究者の感染モデルでは、引き続き社会的な距離を維持しながら観戦予防をこころがけても秋から冬のあたりに次の波が来るという予想です。冬のインフルエンザと重なるとさらなる注意も必要です。

多くの人の命を奪ったスペイン風邪では第2波の被害がよりおおきかったとされています。

現在、日本では感染者の数が増えていますが、欧米とは少し様相の違った波です。

欧米では、感染の症状のある人を中心に診断をつけているのに対し、日本ではクラスターと言われる集団を中心に症状のない人も含めて診断しているのが関係しているのかもしれません。

また最近の報告では、抗体検査によるとすでに潜在化ではそれなりの人がすでに感染済みであるということも示唆されています。そのために波が小さくなっているのでしょうか。

いずれにしても引き続く感染予防には注意が必要です。

コロナ騒動も長くなり、そのストレス・不満・疲れも溜まっています。そのためか感染への対応や補償の問題などなど、マスコミでは批判だらけなのは少しきになります。

批判だけして意図に沿わないことは協力せずにそれぞれの行動がばらばらというのであれば、ゆくゆくは自分たちの首を絞めることにつながります。

こうゆう有事の時こそ、日本全体がONE TEAMとなることが必要なのでしょう。

TEAMのためには何ができるかという考えたそれぞれの責任ある行動が、日本丸が沈没せずに感染の波をうまくのりきっていくには大切なのだと感じます。

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